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水泳、ゴルフ、空のF1まで・・・誰をも熱狂させるスポーツ×XRの世界とは

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XRの最先端はここにありました。

現在、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)を総称するXRはさまざまな分野に進出しています。その中でXRと非常に相性が良いと思われる分野があることをご存知でしょうか。

その分野こそがスポーツです。

スポーツは世界中に多種多様なプロチームが存在するビッグビジネスです。また、自分自身の身体を動かして楽しむという身近な娯楽でもあります。いま、スポーツ分野でXR活用が急激に進んでいます。

プロスポーツをより楽しくするためのXR、自分が普段楽しんでいるスポーツをより充実させるためのXRの両方でXRが大きな広がりを見せています。

最先端のスポーツ分野のXR活用をご紹介します。

自宅にいながらスタジアム散策、プロの投球も体験可能

はじめに紹介するのがソフトバンクが提供している「バーチャルPayPayドーム」です。こちらでは福岡ソフトバンクホークスの本拠地である福岡PayPayドームがメタバース空間として実装されています。

通常では入ることのできないロッカールームなどが再現されているのはファンとしては嬉しいところではないでしょうか。また、チャット機能が常設されており、家にいながらファン同士の交流を楽しむことができます。

さらに、PayPayドーム開催の福岡ソフトバンクホークスの試合と連動しており、投球をバッターやキャッチャー目線で体験することもできます。

また、試合が無料でLIVE配信される日もあります。まさに家にいながらにしてスタジアムにいるかのような観戦を楽しむことができるのです。

ぜひLIVE配信日は「バーチャルPayPayドーム」に足を運んでみてはいかがでしょうか。

▽バーチャルPayPayドームの詳細ページはこちら
https://virtualdome.mb.softbank.jp/service/

▽バーチャルPayPayドームをプレイする方はこちら
https://virtualdome.mb.softbank.jp/

選手と記念撮影可能、観戦中に各種データの表示も

日本のJリーグに目を向けると東京ヴェルディ1969が選手と一緒に撮影ができるARを提供しています。提供は試合当日のみとなり、現地に足を運んだ方向けの特典となっています。スタジアムを背景にして応援している選手と好きな場所での撮影が可能です。

選手と撮影できるARを提供している試合はまだ少ないものの、定期的に提供されるようになればサポーターにとって嬉しいサービスとなることは間違いありません。

また、楽天モバイルが実証実験を進めているのが、観戦中に試合情報や選手情報をARで表示する技術です。観戦中に気になる選手の情報を臨場感たっぷりに知ることができるほか、応援したい選手をタップして瞬時にユニフォームを購入できるようになるなどのショッピング面での運用も検討されているとのこと。

この他、ゴールの際には専用のエフェクトが現れるなど、スタジアム自体をより華やかに見せる工夫も施されるようです。ARを活用することで、スポーツ観戦がより特別な時間に変化する日も近いでしょう。

▽関連記事:ARでスポーツ観戦は変わる?ファン体験を向上させる拡張現実
https://www.xr-lifedig.com/trend/20240304_02

リアルタイムでデータがわかる水泳ゴーグル

続いて紹介するのが自分でプレイするスポーツにおけるXR活用です。こちらも多種多様な展開を見せています。

今から数年前、競泳は水着の技術革新によって選手のタイムが向上したことが話題となりました。同じようにXRが浸透することによって選手のパフォーマンスがさらに向上する可能性すらもあります。

現在注目されているのがARディスプレイ付きスマートゴーグル「Holoswim2」です。

「Holoswim2」は丹波貿易株式会社が販売している商品(製造メーカーはHangzhou Guangli Technology Co., Ltd.)で、泳ぎながら距離やタイム、ラップなどのデータを確認することが可能です。自身のデータをリアルタイムに把握することができ、泳ぎの改善をこれまでよりもスムーズにできるようになることに期待が持たれています。

レベルに合わせて10段階のトレーニングプランを設定できるほか、自身で定めた泳ぐ距離やタイムの目標を設定し、それが達成されているかをすぐに視覚的に把握することができます。もちろん記録を残すことができるので自身の泳ぎを後から分析することもできます。

この競泳におけるAR活用、着信通知機能もついていることも特徴です。水泳の間は誰しもがスマートフォンを手元から離してしまいますが「Holoswim2」を装着していれば着信にすぐに気づくことが可能です。エクササイズレベルから競技レベルまであらゆるスイマーにとって役に立つ設計となっています。

ゴルフはVRと相性抜群だった!

国内外において多数のVR製品が開発されているスポーツがゴルフです。

展開されている内容も遊び感覚から実践のトレーニングとして活用できるものまで多種多様な広がりを見せています。

国民的ゴルフゲームである「みんなのGOLF」((株)ソニー・インタラクティブエンタテインメント)シリーズも2019年というVR黎明期と言える時期に「みんなのGOLF VR」というソフトを発売しています。ゲームとは言え、実際のゴルフ場にいるかのような臨場感を体感することができます。

より実践に近いものとしては株式会社アビックシステムから販売されている「VRゴルフレンジ」があります。「VRゴルフレンジ」ではヘッドスピードなどを計測するスイング診断のほか、自身のスイングを360度確認できるスイング再現機能などが実装されています。

またVRならではの没入感も申し分ありません。実際に存在する名門ゴルフ場などをドローン撮影によって3D化したコースをまわることができ、グリーンの傾斜やバンカーの形状などは忠実に再現されています。

生涯スポーツとも言われるゴルフは、プレイの仕方によっては高齢者になっても続けることのできるスポーツです。今後、VRとゴルフの組み合わせはさらなる飛躍を見せることも期待できるのではないでしょうか。

XRを使えば「空のF1」もここまで楽しめる

現在、スポーツとXRの融合の最高峰のひとつとも言えるのが「AIR RACE X」です。エアレースは「空のF1」とも称されており、最高速度370 km/h、最大負荷10Gという他に類を見ないスピードが魅力のモータースポーツです。初開催は1909年と100年以上の歴史を持つスポーツでもあります。

このエアレースがコロナ禍などの影響により大会が中止になったことを発端として開催されたのが「AIR RACE X」です。「AIR RACE X」ではパイロットは同じ場所に集まるのではなく、リモートで世界各地で実際に飛行することでタイムを競います。

リモートで実施された各パイロットの飛行記録は最新の専用装置によって計測されます。そして計測された飛行がAR技術によって再現されるのです。2023年9月に開催された「AIR RACE X」では渋谷の空に各パイロットの飛行が再現されました。

世界各地で実施された飛行が実際には不可能な渋谷の都市の空を飛び回る。これはXRなくしては実現できなかった大会です。まさにXRの醍醐味が凝縮した歴史的なイベントと言えます。

XRは各分野で導入が進んでいますが、その中でもスポーツ分野のXRはワクワクさせてくれるものが多いことが特長です。ファンとして楽しむ方法や、プレイヤーとして楽しむ方法までさまざま。

これからもスポーツ分野におけるXR活用は私たちを楽しませてくれるのではないでしょうか。

▽関連記事:ARスポーツとは?体育にも採用される次世代の競技を解説
https://www.xr-lifedig.com/trend/20240304_03

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