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海外で爆売れ!スマートグラス「Ray-Ban Meta」

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Ray-Ban Meta」は、サングラスおよびメガネの世界展開ブランド「Ray-Ban」を有するEssilorLuxottica(エシロールルックスオティカ)とMetaが共同開発した製品で、多数の“スマートな”機能が盛り込まれています。

そんなRay-Ban Metaが海外で大人気なのだそうです。その人気の秘密とは一体——?

そもそも「Ray-Ban Meta」とは?

外見は、Ray-Banが従来から提供してきたオーソドックスなサングラスそのもの。しかし、もちろん単なるグラスではありません。

スマホとBluetooth接続し、専用アプリ「Meta View」と連動させることでスマートグラスとして動作します。ただし、多くのスマートグラスのようにディスプレイ機能は搭載されておらず、グラス上にデジタル情報を表示するようなことはできません。Ray-Ban Metaは、グラス本体に超広角1,200万画素のカメラと5基のマイク、ステレオスピーカーが内蔵されており、静止画および動画の撮影が可能な他、通話したり音声メッセージを送信したりといったことが可能です。

スマホで音楽を再生して聴くこともできます。バッテリーも内蔵されているのですが、それでも総重量は50g前後というから驚きです。

また、撮影した画像や動画をSNSにそのまま投稿したり、ライブ配信したりすることもできます。さらに、MetaのAI技術「Meta AI with Vision」と連動して自分の目前にある物体や文字を認識して音声による解説や翻訳を聞くことも可能です。

アプリの更新によって機能がどんどん追加されており、最近ではリマインダー(スケジュールやタスクを任意の時間に通知する機能)やタイマーを設定したり、QRコードを読み取ったり、アプリの「WhatsApp」で音声メッセージを送信する機能も追加されています。

フレーム形状には「Wayfarer」「Skyler」「Headliner」といった種類があり、それぞれレンズカラーの違いによる製品バリエーションも豊富です。価格は299ドルからとなかなかお手頃。2023年10月に発売されて以来、大きな人気を博しています。

開発元のEssilorLuxottica社が2024年第3四半期の決算発表で明らかにしたところによると、EMEA地域(ヨーロッパ、中東、アフリカを含む地域)のRay-Banストア(直営リアル店舗)の60%で最も売れている製品が、このRay-Ban Metaなのだそうです。

確かに魅力的な製品ですが、日本ではあまり話題を耳にしません。それもそのはず、日本国内にRay-Ban愛好者は多く、Ray-Banストアも多数あるものの、未だ国内では正式に販売されていないからです。

理由は、日本における無線通信機器の認証制度に合格した証である「技適(技術基準適合認証)マーク」を、Ray-Ban Metaが取得していないから。技適マークを取得していないデバイスを日本国内で使用すると、電波法違反となり罰則の対象となってしまいます。

今のところEssilorLuxottica社もMeta社も日本における販売計画を明らかにしていないため今後の国内展開は不明のままです。もどかしいですが、日本での販売を祈って待ちましょう。

「スマートグラス」の裾野が広がっている

ところでスマートグラスとは具体的にどのようなものを指すのでしょうか?

メーカーが自社の製品をスマートグラスと呼ぶか、XR/ARグラスと呼ぶかという話もありますが——。これまでスマートグラスと呼ばれてきた製品を見る限り、概ね次のようなものを指すといって良いでしょう。

「デジタル技術やIoTを活用して従来のメガネにはない新たな付加価値を提供する、グラス型ウェアラブルデバイス」。Ray-Ban Metaはこの範疇に入るということになります。

実はこの“スマートグラス界隈”が今、賑わっています。

Ray-Ban Metaが世界的に人気を集めているのは述べた通りですが、ディスプレイ機能を備えていない、必ずしもVR機能やAR機能を搭載しないデバイスは他社からもリリースされています。

例えば、「HUAWEI Eyewear」や「Razer Anzu」などは、ディスプレイやカメラを搭載せず、主にマイクとスピーカーを活用するグラス型デバイス。スマホと連動させて音楽を聴いたり通話をすることができます。

最近は、ARグラスでもリッチな画像表示には対応せず、単色の文字情報やシンプルなアイコンをグラス内に表示するデバイスも増えつつあります。Vuzix Z100」や「INMO Go」、まだ発表段階ですが「OPPO Air Glass 3」などがそれに当たります。

スマートグラスと呼ぶかXR/ARデバイスと呼ぶかはともかく、数々の機能を備えた、あるいは逆に機能を絞った、さまざまなバリエーションのデバイスが出てきているのです。

AI搭載でスマートグラスがスマホの代わりに?

このような中、機能を絞ってライトに日常使いができるRay-Ban Metaがヒットしている訳ですが、その勢いをさらに加速させる要因となりそうなのがAIです。

機能紹介のパートでも触れましたが、Ray-Ban Metaは対話型AIモデル「Meta AI with Vision」に対応しています。同様に、スマートグラスのSOLOS「AirGo Vision」はOpenAI「ChatGPT-4o」やGoogle「Gemini」といった複数の生成AIに対応しています。

これらのAIに対応したスマートグラスは、ユーザーが目にしているものをカメラで撮影してそれを分析したり文字を翻訳したりして、その回答を音声で聞くことができます。

今まではスマホを取り出して調べていたようなことが、スマートグラスを装着していれば音声のみで可能になるということです。

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つまり現在、スマホがもたらしているような日常生活を便利にする機能が、将来的にスマートグラスとAIの組み合わせによって提供される可能性があるということです。

しかもそれが、大仰なゴーグル型のデバイスではなく日常使いできるスマートグラスで可能だとしたら、なおさら期待が持てます。

Ray-Ban Metaのヒットに裏付けられている通り、今後、XR市場でライトな機能のスマートグラスが独自の進化を遂げ、普及していくのかもしれません。

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