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カラーパススルーとは?仕組みや利用例を解説!【知っておきたいXRの専門用語】

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カラーパススルーとは?

カラーパススルーとは、ゴーグル(ヘッドセット)型のMR・VRデバイスに搭載されている、カメラで撮影した現実世界の周囲の映像を、高解像度でデバイスのディスプレーにカラー表示する機能です。

ユーザーは周囲の状況をリアルタイムで確認しながら、デジタル情報が組み合わさった複合現実世界を体験できます。

カラーパススルーの仕組み | 現実世界のカラー映像とデジタル情報をシームレスに融合

パススルーとは、MR・VRデバイスに搭載されているカメラやセンサーによって、装置の向こう側や周囲に見えるはずの風景に近い映像を生成する機能です。これに色がついたのがカラーパススルー。

従来のパススルーはモノクロであったため、周りにあるものをざっくりと確認する程度に限られていました。これがカラーパススルーの実現で、機種によってはフル解像度の現実世界も投影されるように。

まるで、現実の景色にバーチャルコンテンツが出現したかのような体験が可能となりました。

たとえばMeta Quest 3では、18PPD(解像度)のRGBカメラ(*1)2つと深度プロジェクター(*2)の組み合わせにより、リアルに近い色を実現しています。

*1:光の三原色(赤・青・緑)を組み合わせて普段見ている色を再現する技術を持ったカメラのこと
*2:対象物との距離や形状を正確に把握できる映像を投影する技術のこと。

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カラーパススルーの搭載で広がる可能性とは?

カラーパススルーを搭載したMR・VRデバイスでは、機器を装着したまま実際の環境を確認できるため、以下のようなユーザー体験を得られます。

  • 現実世界にあるディスプレイや資料をデジタル情報と同時に並べて確認できる
  • 現実世界の周囲の状況を把握しやすくなり、MR・VRデバイスを使用している際の安全性が向上する
  • 空間マッピングにより現実世界上にデジタル情報が配置されることで、より臨場感の高いXR体験ができる

たとえば「Meta Quest 3」では、スマートフォンゲームで有名な「ねこあつめ」シリーズのMeta Quest版「もっと! ねこあつめ」をカラーパススルー機能を使ってプレイすることができます。

MR・VRデバイスのソフトウェアアップデートによって、今後さらにカラーパススルー機能が強化されていくことが予想されています。カラーパススルーを活用したアプリやコンテンツが続々とリリースされているため、機能が改善・進化することで、ユーザー体験の向上が期待できます。

カラーパススルーがもたらす新たな可能性に注目し、技術の進化を体感してみましょう。

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